熊のもろもろ

香港、台湾、日本など日本国内外での日記や思ったこともろもろ書きます。 なるべく継続

どんな国なの?香港 魅力は環境と器 実体験から

f:id:architectfuture1880:20190613114202p:plain

香港が中国によって大きく変えられようとしています。

変えられてしまう前に、自分の記憶をとどめておくためにも、記録として書きたいと思います。

 

香港は中国の南側に位置する、とても小さな国です。そして、発達した都市はさらにその一部、全体の25%程度です。その中に超高層ビルが乱立しており、現在もまだまだ発達中という超刺激的な環境です。発達中なので、あらゆる国から人が集まってきて、ほとんどの人が活発に活動しているので、お金もたくさん動いています。

その香港と日本はワーキングホリデーの提携があるため、1年間、滞在+労働ができます。それを利用して私も香港でバイトをしながら4か月間滞在しました。

まず驚いたのは家賃です。日本からでも、ネットで部屋は探せるので、価格に驚きました。実際に泊まったのは、シングルベッド1つ分(約1m x 3m、窓有)だけの部屋に、ベッド下収納、鏡、共用トイレ、共用シャワー、共用洗面、共用ポット、共用冷蔵庫、という設備のApple Dormというところでした。新しい建物ではなかったので、泊まっていたのは7階でしたが、もちろんエレベーターはありません。みんなハーハー言いながら上り下りをしています笑

そんな部屋が4.5万円!異常です!

ですが、問題あったのは家賃と設備だけです。

 

f:id:architectfuture1880:20190613114451j:plain

 

香港の社会はとても充実しているように感じました。

あらゆる人種が一緒に暮らし、世界中のモノが集まり、アジアらしい空気も残っている。

順番にいきましょう。

まず人種について。

僕が泊まっていたApple Dormの7階には、南アフリカ、インド、アメリカ、イギリス、インドネシア、中国、パキスタンなどなど、白人、黒人、黄色人種がトイレやシャワーを共有して暮らしていました。お互いに尊重して、プライベートをオープンにすれば受け入れ、あまりオープンにしたくなければ踏み込まない。そんな空気感でした。

それは香港国内においても言えることかはわかりませんが、西欧風のオープンカフェや教会、アジア感のある雑居ビルや寺院、そして、高層ビルと露店といった様々な要素が隣り合わせに存在していました。

面白い例を挙げるなら、産業の発展を象徴する高層ビルの建設に、昔から用いられていた在地の技術の、竹を組んだ足場を使っているという不思議な風景も見ることができます。

 

f:id:architectfuture1880:20190613114614j:plain

 

この流れで、香港に集まるものにいきましょう。

香港にはおよそ関税と言われるものがほぼないといってよかったと思います。なので、世界中からあらゆるものを輸入して販売しています。ユニクロMUJI、Makers & Spencer、IKEAなど海外ブランドのお店もたくさんあり、どの国のモノでも簡単に購入することができます。もちろん、在地の食材や雑貨も見つかります。都心には確かな腕をもったシェフの高級レストランがたくさんあり、都心から少し離れれば地元の食べ物や味を経験できる、おばちゃんやおじちゃんが経営している安いお店も見つかります。飲茶(やむちゃ)なんかは香港の文化ですね。シュウマイがめっちゃうまいです。日本でたべるよりも!

 

f:id:architectfuture1880:20190613114709j:plain

 

次は、アジア感。

都心は現代的なビルが乱立しています。もう、典型的な現代の年です。ヨーロッパのような古い建築を保存して、なんてことはありません。ガンガン開発しています。ただし、その現代的なビルの間には細い道が通っていて、露店がずらっと並んでいます。この雑多な感じ。そして、人口密度の高さ!都心は日中はずっと歩道には人がいっぱいで、急いでいる時にはめっちゃ困ります笑

寺院もちらほらあり、台湾ほどではありませんが、信仰心がある人が多く、地元の人がたくさん来ます。寺院の付近には信仰関係の商品がたくさん売っているお店や露店が出ています。

 

f:id:architectfuture1880:20190613114837j:plain

 

香港の歴史を簡単に紹介すると、

もともとは中国の一部でした。しかし、植民地として香港はイギリスの一部となった。

香港国内には、支配国のイギリス、地元の香港人、労働力としてのフィリピン人とインド人が人口の構成でした。1国2制度はここからきています。

制度だけでなく、文化もイギリスから入ってきた香港は、複雑な国です。飲茶(やむちゃ)もたしかイギリスのアフタヌーンティーの影響だったと思います。それほどきれいなものではありませんが。。。

そして、芸術も入ってきています。現代アートを取り扱うギャラリーが香港の香港島にはたくさんあります。世界的に有名なギャラリーもありますし、最近では、世界最大級のオークションも香港に進出しています。アジアにおけるアート界の中心は香港と言っても過言ではありません。つまり、文化レベルも上がってきています。

また、教育に関しても、香港大学を筆頭とした素晴らしい大学もいくつかあります。潜入しましたが、教育にお金を使って国力を上げようという国の意思も感じることができます。

 

f:id:architectfuture1880:20190613115003j:plain

 

こんなあらゆる物事を受容してきた独特な環境と大きな器をもった香港が変えられようとしています。

簡単にいうと、香港から中国に、国籍関係なく誰でも連れ去ることができるということでよいと思います。

香港では、金銭的に苦しいこともありますが、どのような人種、どこの国籍の人も生きていくことができます。日中でも深夜でも、誰もが町を歩き回ることができます。女性でも安全に。人種差別も感じられません。

 

そんな独特で素晴らしい香港が変えられようとしています。

デモに参加することも、政府に働きかけることも、法改正を抑止することも一人ではできませんが、香港にお世話になり、短いながらも住ませていただいた香港が没個性にしたくないという意思がある一人です。

同じ意思を持つ集団の一員という意識をもって、この文章を書きました。

 

個性的な香港を守りたい。

心の一部は香港にあります。

加油、香港!

f:id:architectfuture1880:20190613115259j:plain